フナクギ
木造船でよく使用されるフナクギです。
左からマガシラ、ヲトシ、カイオリ
※色が明るいものは劣化防止のためメッキ仕上げをしてあります
マガシラは頭が大きく両側に広がっています。
主に直交した材の固定に使用します。
ヲトシは頭が小さく片側に折れているだけの形状です。
主にヌイクギ(縫い合わせるクギ)として、材に斜めに打ち込む場合に使用します。
カイオリは木造船でよく使われるものですが、今回は使用しません。
フナクギと合わせて使用する道具です。
左からクギシメ、片ツバノミ、両ツバノミ
クギシメはフナクギをめり込ませる為に使用します。
クギシメを打つときは左手でリズムをとりながら、
カカッ
ガン!
カカッ
ガン!
と打ち込んでいきます。
両ツバノミはフナクギの下穴を開けるために使用します。
鍔は打ち込んだツバノミを引き抜くために付いています。
片ツバノミは材に斜めにクギを打つ際に下穴用に使用します。
鍔が片側だけについており、先端が湾曲しています。
湾曲しているのは、板に斜めにクギを入れる際にクギをまっすぐ入れると板を貫通してしまうので、板の中央付近で角度を変えてクギを入れるためです。
クギもあらかじめ曲げてから使用します。
曲げ具合は大工の勘です。
現在もフナクギを製造している鍛冶職人の方はいらっしゃいますが、数は少なくなっています。
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