カンジキの製作
カンジキは船底の左右の板です。
カンシキと呼ぶ場合もあります。
まずはカンジキがチョウに取り付くのと同じように型板をチョウにあてて、実寸と図面からカンジキの形状を決めて型板に描き込みます。
次に型板をカンジキ用の材料にあてて、描き込んだ形状を材料に写します。
材料はボカスギを使用します。
続いてカンジキの外側部分の基準となる寸法を数カ所決めて、その位置にシナイを通して外側の曲線を決めます。
全てスミダシしたら外形を加工します。1枚の材で足りない分は別の材を接ぎ合わせます。
今回の材はまだ充分に乾燥していなかったため、接ぎ合わせる前に乾燥させます。
乾燥が終わったらアイバをスリます。
アイバスリは時間をかけて入念に行われます。
充分にアイバスリを行った接合部は、よく見ないと接ぎ合わせ場所がわからないほどです。
アイバスリが終わったら接着面をキゴロシし、
接着剤を塗布してカスガイで仮留めします。
仮留めしたら縫い釘(接ぎ合わせ用のフナクギのこと)用にツバノミで下穴を開け、
フナクギを打ち込みます。今回はヲトシという種類のフナクギを使用します。
縫い釘は板に斜めに打ち込むため、釘が板を貫通しないよう事前に曲げておきます。
当然下穴を開けるツバノミも湾曲しています。
釘が全て入ったら改めて型板をあてて外形を仕上げます。
その後表面を仕上げて、
カンジキの完成です。
次回はカンジキとチョウの固定方法を解説します。
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